そもそもSIMカードって何?
SIMカードというものは1990年代前半から欧米諸国で使用されるようになり、日本では2000年代後半から一般的に使用されるようになりました。
ガラケーの後期からどこのキャリアも採用するようになり、現在スマホにも広く使われています。
中の情報は電話番号を特定するID番号や電話帳などが記録されており、このSIMカードを挿すことによってモバイル通信を行っています。
SIMカードなんて見たこと無いけど?
という風に疑問を持つ方も少なくないかもしれません。
ガラケーやスマホ、タブレットなどの通信機器を見てみてもSIMカードは露出していないため、一目見ても入っていないように見えます。
しかしこれは各キャリアでスマホなどを契約する際に、契約を行ってくれるキャリアのスタッフがセットした状態で端末を手渡してくるからという理由であり、必ずどこかに受け皿が付いていてSIMカードが挿入されています。
最近はキャリアでもSIMカードのみの契約を行うようになりましたが、まだまだ端末とセットで契約をする人のほうが比率としては大きいです。
キャリアSIMと格安SIMの違いはこちら。
格安SIMって何が格安なの?
格安SIMカードはその名の通り「格安で使用できるSIMカード」です。
純正品と非純正品であれば品質などはほぼ同じであっても純正品のほうが高いですよね?キャリアSIMを純正品、格安SIMを非純正品に置き換えると分かりやすいです。
キャリアSIMと格安SIMの価格の具体例を見てみましょう。
割引後の価格はたしかに5,000円を切っていますが、あくまでも家族で使用、光回線を一緒に使用するスマートバリュー、年会費の発生するクレジットカードを作成するauPAYカードを利用した上での価格になります。
全くの新規から契約をするということになると月額7,238円です。
こちらが格安SIMを提供しているDMMモバイルです。
月のデータ容量にもよりますが、通話対応SIMを考えても安いものであれば月額3,000円以下で契約を行うことが可能です。
つまり、この時点で月額およそ4,000円の差が発生するということになります。
年で考えると50,000円程度の違いになり、家族全員で使用するともっと差は大きくなります。
なんで格安SIMは安いの?
ドコモやau、ソフトバンクなどの大手キャリアはMNO(Mobile Network Operator)と呼ばれ、自社でモバイル回線の基地局などの回線網を用意して回線を提供しています。
自分たちで回線を提供して基地局の管理や回線品質を担保しているため、どうしても通信費用は割高になる傾向があります。
一方の格安SIMを提供している事業者はMVNO(Mobile Virtual Network Operator)と呼ばれ、上のMNOの回線網をレンタルし、通信サービスを提供しています。
大手キャリアにレンタル料金を事業者が支払ってはいるものの、基地局の管理などは一切行わずに済むため、コストはMNOよりはるかに抑えることを可能にしています。
更にMVNOの事業者の中にはリアルの店舗やサービスを持たず、全てインターネット上で契約を行えるという事業者も少なくありません。
そうするとリアルの店舗運営に伴う人件費などのコストを削減できるため、ここでも費用を抑える要因ができます。
その上格安SIMは現在、群雄割拠の戦国時代に突入しており、安くて質の良いものを提供するための事業者ごとの企業努力が絶え間なく行われています。
価格競争により、他の事業者より安いプランを提供するというのも価格を安くしている点も見逃せません。
つまり何故格安SIMが安いかということを要約すると
- MVNOの回線を間借りしているため、基地局のメンテナンスや増設の必要が無い
- リアル店舗を廃止、または数を抑えることにより店舗の運営コスト、人件費を削減
- MVNO間の価格競争により、価格を抑えている
この三点が大きな要因となり、格安SIMの価格を決定していると言えます。
格安SIMは現代社会においての賢い選択肢の一つ
回線品質や混雑時の速度低下など、若干キャリアSIMに劣る部分はあると言えども月の支出を抑え、経済的な負担が減るというのは余りあるメリットです。
もちろんキャリアSIMにも利点はありますし、格安SIMでなければダメというわけではありません。
しかしながら格安SIMを使用することにより、人によっては無駄になっていた通信費を自分のスタイルに合わせて賢く節約することができる可能性があるというのも事実です。
自分の生活環境や通信状況を考え、自分に合ったプランを選択するのが良いでしょう。