目次
SIMカードの種類
①フルサイズSIM
クレジットカードと同じサイズのSIMカードで、SIMカードの元祖とも言うべきものです。この頃はどちらかというとICカードという趣が強いですね。
1991年に登場し、初期の大型の携帯電話に挿入して使用することがほとんどでした。
現在こちらのサイズのSIMカードは使用されていませんが、これがなければ現在のSIMカードの形はなかったということになります。
②ミニSIM
SIMカードと言われるとこちらのサイズの形を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。フルサイズSIMよりも後に出た規格にはなるものの、携帯電話の黎明期にはこぞってこちらのサイズのSIMカードが使用されていたため、フルサイズSIMより馴染みのあるものになっています。こちらを標準SIMという言い方をする場合もあります。
現在でも一部のタブレットPCやモバイルノートPCなどで使われてはいますが、かなり数は減ってきています。
③マイクロSIM
携帯電話や情報端末の小型化、軽量化がなされる上でミニSIMカードだと不都合が出る場合も多くなってきたため、更に小型化されたSIMカードです。2003年頃に登場しました。今でも一部の携帯電話やタブレットPC、モバイルルーターやスマホなどで利用されているサイズになります。2010年代前半までの製品はほとんどがこちらのSIMカードを使用していました。
④ナノSIM
2021年現在、大多数のモバイル端末で使用されている型です。ほぼICチップ面しか無いくらいの面積になっているため、小型化が進んできているモバイル端末に最適化されています。
もちろん小さくて便利になってはいるものの、ICチップ部分しかないため、紛失や破損にはくれぐれも注意して取り扱う必要があります。
最近よく聞くeSIMってなんなの?
eSIMとは
eSIMとは「Embedded-SIM」の略称で、直訳すると「埋め込みSIM」となります。
その名の通りスマホなどの端末に最初から埋め込まれており、取り外したり交換したりせずにそのまま直接SIMカードに情報を入れることの出来るSIMカードです。
最近だと日本でもiPhoneX以降の機種やGoogle Pixel、OPPO Renoなどのメジャーなスマホがこちらの方式に対応しています。
埋込み型で直接データがやり取りできるのでSIMカードを別途用意する必要がなく、携帯電話の契約時なども迅速に回線の開通を行えるというのが特徴です。
eSIMを使うメリット
①SIMカードを使い分けて複数の回線を一台の端末で使用できる
物理SIMとeSIM両方を使用できるデュアルSIMタイプの機種であれば、2つの回線を一つのスマホで使用することが出来ます。
時間帯によってAの速度が遅くなるからBに切り替える、大容量プランを選択するより小容量プランを2つ選択したほうが節約につながる…など、使い分けるからこそのメリットというのもかなり多いです。
②海外利用も楽にできる
海外利用をする場合、多くの物理SIMは別途SIMカードを用意して運用をする必要がありましたが、手元に来るまで時間がかかったり返却が面倒だったりと色々と手間がかかるケースが大半でした。
しかしながらeSIMの場合、オンラインでの利用手続きで全て完結するため、圧倒的に楽に使用することが出来るようになりました。SIMカードを抜き差ししなくて良いため、スムーズに使用できるのも大きなメリットになっています。
eSIMを使う上での注意点
①搭載機種がiPhone以外は極端に少ない
iPhoneユーザーであれば特に問題ありませんが、それ以外のAndroidスマホなどを使用している方にはかなり致命的なポイントです。今の使い心地が気に入っていて違う機種に変えたくない…などの事情がある場合は難しいという点は押さえておいたほうが良いでしょう。
②新規契約時はSIMロック解除が必要
キャリアで購入、契約を行っていたeSIM対応機種を他のeSIM事業者に乗り換えるという場合はSIMロック解除が必要になります。
最近はネット上でスマホのシリアル番号(IMEI)をキャリアのHPに入力するだけで解除を行うことが出来るようになっているため、かなり簡単にはなっていますが戸惑う方は戸惑ってしまうでしょう。
ショップなどで解除してもらう方法もありますが、手数料がかかってしまう場合もあるためその点は注意です。
③手続きはほとんどがオンライン
まだまだ提供している事業者も少ないため、こちらは仕方ありませんがY!mobileや楽天モバイル以外のeSIMは手続きがオンラインになっています。
家にいながら即開通が出来るというのは裏を返せばメリットにはなりますが、ある程度の仕様の理解や自力での解決が求められるという点は把握しておかないといけません。
SIMカードを交換する意味
SIMカードは劣化する
あまり知られていませんが、当然ながら通電して24時間365日通信を行っているわけですからSIMカード自体、かなりのペースで劣化します。
SIMカードが劣化してくると通信速度が著しく落ちてしまったり接続自体が断続的に切断されるようになったり、ひどい場合だと端末が認識してくれなくなる場合もあります。
大体3年~5年程度が寿命と言われていますが、使用環境によって大きく左右されますのであくまでも目安として考えましょう。
もし速度が落ちてきている、接続が最近安定しないなどと言う症状に困っている方はSIMカードの再発行を検討してみると良いかもしれません。
どうやって交換するの?
ほとんどの場合、オンラインで手続きを行うだけで新しいSIMカードを送ってきてくれます。
上図はマイネオの場合ですが、どこの事業者もおおよそ2,000~3,000円程度で交換を行うことが出来ます。
ただし注意しなければならないのが一部事業者はSIMカードを貸与という形をとっているため、使用しているSIMカードと引き換えに新しいものと交換するようになっています。
その場合紛失などで自分の持っているSIMカードを送り返すことが出来ない状態の場合、別途損害金が発生することもありますので注意しましょう。