SIM基礎知識

通話品質を著しく向上してくれる「VoLTE」とは？自分のスマホでも使える？

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auの通話の品質は悪い…とかキャリアを跨いだ通話はたまに聞こえなくなることがある…などを経験した方は多いかと思います。実を言うとそれは各社の通信方式の違いなどによって起こっていたものでした。

しかしながら最近よく聞くようになった「VoLTE」ですが、こちらはその通話品質を劇的に向上し、クリアな音声でお互い会話ができるようにしてくれる仕組みです。

VoLTEとは一体何？

VoLTEとは「Voice over Long Term Evolution」の略で、「LTE回線を利用した通話規格」です。図のようにVoLTEは「LTEのデータ通信を利用して音声通話を行う技術」になります。

従来スマホなどで音声通話を行う場合、LTEの回線はデータ通信のみにしか使用できなかったため、3Gの回線にいちいち切り替えて通話を行っていました。そのため呼び出すまでに時間がかかっていたということになります。なかなか呼び出さない…という状況を経験したことがある方は多いんじゃないでしょうか。

更にLTEに比べて3Gは非常に低速な上に大容量のデータのやり取りも出来なかったため、通話品質が悪かったり通話に遅延が起こったりということが多かったのです。通話が繋がっても会話の間の音声の遅延が多くてテンポが悪く、通話に支障をきたす場合も。

しかしLTE回線を利用したVoLTEでの通話はLTE回線をそのまま利用して相手と通話を行うため、発着信の時間が目に見えて短縮されました。また、更に多くのデータのやり取りを行えるようになったため、音質がより鮮明にクリアになっているのも利点です。

このように今までの帯域よりも広くなったため、多くの音声をしっかりとやり取りすることが可能です。

さらに通話にLTEの回線を使用しているのでいちいち3Gの回線に切り替える必要がなくなったため、通話時もLTE回線でデータ通信が可能。高速でインターネットを通信しながら通話を行うということが可能になりました。

どのキャリアもVoLTE自体はLTEサービスが付いたSIMを契約すれば無料で付帯してきます。特に申し込みが必要だったりはしません。契約した時点でVoLTE用の設定は必要になるものの、基本的には使用できます。

ここ2-3年のスマホやガラホを使用しているのであればこちらに関しては心配する必要はほとんどありません。しかしながら相手や自分が古いスマホや携帯電話を使用しているということであればVoLTE通話はできない可能性が高くなります。

また、当然ながら3Gにしか対応していないSIMカードではできません。

VoLTEはLTEを使用した通話になります。当然ながらLTEの電波がある場所でないとVoLTEは使用できません。山間部や地方など、LTEの電波がない場所の場合は3G回線での通信になるためインターネットの速度だけでなく、通話の品質も悪くなります。

使用しません。こちらに関してはどのキャリアも「VoLTEにかかるLTEのパケット通信は別カウント」としているため、VoLTEを使用したからといってデータ容量が減るわけではないのでご安心ください。なのでデータ容量を使い切って通信制限がかかっている状態でもVoLTE自体は問題なく使用できます。

しかしながら当然通話なので通話料金は発生します。通話が多い方は通話放題オプションを入れておいたほうがよいでしょう。

こちらに関しては実を言うと詳しい実態は分かっていません。2018年の10月からdocomoとソフトバンクは双方向でのVoLTE通話を行えるように順次整備し、2021年現在では2キャリア間でのVoLTEはほぼ問題なく使用できるようになっています。

しかしながらauは2021年現在もauVoLTEという名前でサービスを提供しており、対応機種以外のVoLTEに関しては対象外としています。

VoLTEには対応しているけどauVoLTEには対応していないという機種も中にはあります。au回線を利用してのVoLTEのみ制約があるという点は押さえておきましょう。

新規参入してきたMNOの楽天モバイルですが、こちらは全く問題なくVoLTEを使用することができます。ただし、VoLTEで通話をしたい場合、相手が楽天モバイル、docomo、docomo系列のMVNOのみとなっていますのでその点は注意しましょう。

もちろん使用可能です。各MVNOは大手キャリアの電波を利用して通信を行っているため、使用しているキャリアの系列のVoLTEは使用できます。

通話品質を著しく向上し、クリアに聞き取りやすくしてくれるVoLTEのご紹介でした。付いているのに使っていない…という方はこれを機に是非とも使用してみてください。